カニと言えば「花咲ガニ」や「タラバガニ」、あとは「毛ガニ」と答える方もいらっしゃると思いますが、今回美味しい食べ方を紹介するズワイガニは『もっともブランドが多いカニ』なんです。
テレビの旅行番組か何かでカニ料理が紹介される際に、越前ガニや松葉ガニ、間人ガニなどの名前を聞いたことがありませんか?実は名前は違えど、あれは全部ズワイガニなんです。
今回はそんなブランド蟹が多いズワイガニの特徴や美味しい食べ方、他のカニとの味の違いについて紹介したいと思います!
ズワイガニの基本情報
項目 | 特徴 |
---|---|
生物学的分類 | 十脚目ケセンガニ科(旧クモガニ科) |
ズワイガニの足(脚)の本数 | 8本(細く長いモデル体型) |
甲羅や脚の表面 | 甲羅は小さめで表面がツルツルしている |
産地 | 日本では兵庫と鳥取の漁獲量が多く、他にも日本海の広い範囲に生息しており、海外ではカナダまでの北太平洋、オホーツク海、ベーリング海で獲られている。 ちなみに山陰地方でとれたものは松葉ガニ、北陸地方は越前ガニ、丹後半島は間人ガニなどブランド化されている。 |
身の質感や味 | 旨味がぎっしり詰まった味わい。 焼く・煮る等の加熱調理をすると色見が赤くなる。 身の量は少ないが甘みが強く、カニ本来の味わいを楽しめる。 濃厚で美味なカニみそも絶品として扱われている。 |
調理方法 | 焼き・蒸し・煮る・天ぷら・生食(刺身)など調理方法の幅が広い |
カニみその有無 | カニみそは少ないが存在している。 身と同じく濃厚な甘さがあり、カニみそ料理はズワイガニのカニみそが多く使われている。 |
ズワイガニはタラバガニとは違い、日本でも多く獲れているのでほとんどのカニ料理はズワイガニの身やカニみそが使われています。
特に冬のズワイガニは「冬の味覚の王様」と言われているほど人気が高く、旅館やツアーなどでズワイガニを楽しめるコースがあったりと、とても親しまれているカニの一つです。
ズワイガニを美味しく食す!元漁師オススメの食べ方
さて、ズワイガニの情報を書いたところで気になるのは美味しい食べ方!
漁師仲間から聞いたり、実際に食べて美味しかったズワイガニの料理方法についてご紹介します!
王道はこれ!ズワイガニを生で食す!
「食べ方を教えると言いつつ、生で食べるってどういうこと?」
と思う方もいらっしゃると思いますが、生で一回食べてみてください。
ズワイガニを美味しく食べる一番の方法はやっぱり「生」!
これは漁師仲間の中でも共通認識です。新鮮な内に食べられる生が一番のご褒美なんです。
それにはちゃんと理由がありまして、ズワイガニの魅力はやはり旨味のほかにも”甘さ”にあります。
下手に調理をしてその甘さが何処かに行ってしまったり、何かに上書きされたらズワイガニの良いところが台無しになってしまいます。
ズワイガニの食べ方で悩んだときは、まず生で食べてみて頂きたいです。お出汁や醤油に付けてもいいですが、本当に美味しいズワイガニは生でそのまま食べると、どんな調味料でも出せない甘さと旨味が味わえます。
食べる際には間接ごとに脚やハサミを切り離し、側面の白っぽい部分の端から切り込みを入れるときれいに殻を取り外せます。けがをしないように軍手やビニール手袋を使うことをお勧めします。
ちょっとひと手間!ズワイガニをしゃぶしゃぶで食す!
生が一番美味しいのは美味しいですが、ここでひと手間加えて食べるともっと美味しくなります!
それがズワイガニの美味しい食べ方その二、「カニポーションのしゃぶしゃぶ」です。
ズワイガニの脚は細くて身の量はありませんが、旨味がギュギュっと詰まっています。その旨味が詰まったカニポーションを熱湯でしゃぶしゃぶして食べるとなまら旨い!
お湯で身が引き締まったカニポーションは、噛めば噛むほど奥に閉じ込められた旨味がじゅわーっと口の中に広がって、次から次へと食べられてしまいます。
しゃぶしゃぶの場合は短時間で火が通るように、薄く小さめに切ると良いでしょう。ここで注意することは長時間しゃぶしゃぶしないことです。長く浸してしまうとカニがパサパサになってしまうので、様子を見てタイミングよくあげましょう。
タイミングにご注意!ズワイガニを焼いて食す!
管理人は漁師仲間に作ってもらって食べたことがあり、美味しかったので自分で作ろうとしたら焦げたり二回り小さくなって固くなってしまったりと散々な目に合いました……
しかし、漁師仲間が作ってくれて本当に旨かったのが「焼きズワイガニ」です。
主に焼くのはカニ脚の部分で、ズワイガニの脚を殻ごと炙る方法もあればカニポーションをそのまま焼いてバターソテーにしたりと、焼いて食べる方法は様々です。
そんな中でも僕が一番美味しいと感じたのは”殻ごと炙る”食べ方ですね。
カニを焼く際には身が見える状態でやると良いでしょう。焼くと身が縮むので、一回りくらい小さくなったら食べごろです。醤油をかけるなり、酒の肴にするなり、ご自身のお好きな形で楽しんでください。
僕はワサビや塩を少し載せて食べるのが最高に美味しい食べ方だと思います。
焼く前の注意点としては、カニの殻や身についている水分をちゃんと拭き取っておきましょう。あとは焦がさないように火加減を調整するなどの細心の注意を配りましょう。
ズワイガニのメイン!カニみそを食す!
カニの脚も爪も食べ終わって満足満足……と、思っていたら大間違い!
身以外にもカニといえば!という部分がまだ残っていますよね?
それはカニのメインディッシュといっても過言ではない「カニみそ」です!
通な方の中には「カニみそといえば毛ガニ!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、ズワイガニのカニみそも負けてはいません。十分濃厚な旨味を持っていて、クリーミーな毛ガニよりも日本酒に合うと個人的には自負しています。
そんなカニみそですが、ただ生で食べるのは余りにも勿体ありません!カニみそは少し面倒でも、手を加えて食べるのが一番美味しいのです!
その調理方法とは、カニの身をフレークにしてカニみそに和え、ズワイガニの甲羅ごと直接炙る「甲羅みそ焼き」です。
ガスコンロに直接甲羅を置いて熱しても良し、魚焼きグリルで焼くのも良し、方法はどれでも構いません。表面に焦げ目ができるまで焼いてみましょう。
出来上がったズワイガニの甲羅みそ焼きはもうお酒が止まらないほどの酒の肴になります。これは本当にやっていただきたい食べ方です。お酒好きの方にもカニみそ好きの方にもオススメの逸品です!
ズワイガニを買う際にはここに注意!
さて、これまでズワイガニの美味しい食べ方について紹介してきましたが、ズワイガニを購入する際の注意点が1つだけあります。
それは「ズワイガニは当たりはずれが多い」という所です。ズワイガニは細くて長い脚が特徴的ですが、外れのカニには身が全く入っておらずスッカスカの状態で入荷しているものもあります。
かに専門通販などでサイズが書いてあるものに関しては安心して購入できますが、スーパーなどで直接購入する際は特に注意が必要です。
足の付け根を軽く押したりカニを持って重さを確かめてみるなど、十分な量が入っているか確認してから購入しましょう。
もしも美味しいカニを見分ける自信がない場合や、確実に美味しいカニを購入したい場合は【かに専門通販ショップ】で注文するのをお勧めします。
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